CUBE SUGAR CONTAINER

技術系のこと書きます。

統計

Python: TrueSkill が収束する様子を眺めてみる

TrueSkill は 2 人以上のプレイヤーまたはチームが対戦して勝敗を決める競技において、プレイヤーの実力を数値にする手法のひとつ。 TrueSkill は Microsoft が開発して特許や商標を保持している。 そのため、アルゴリズムを商用で利用するためには同社から…

Python: イロレーティングが収束する様子を眺めてみる

イロレーティング (Elo Rating) は 2 人のプレイヤーが対戦して勝敗を決める競技において、プレイヤーの実力を数値にする手法のひとつ 1。 歴史のある古典的な手法だけど、現在でも様々な競技のレーティングに用いられている。 今回は、そんなイロレーティン…

Target Encoding のスムージングについて

Target (Mean) Encoding の出典は、2001 年の ACM SIGKDD Explorations Newsletter, Volume 3, Issue 1 に掲載された以下の論文らしい。 https://dl.acm.org/doi/10.1145/507533.507538 この論文には Target Encoding のスムージングに関する詳しい記述があ…

Python: category_encoders の CatBoostEncoder を用いた OrderedTS の算出と多値分類タスクへの拡張について

データ分析コンペなどでよく利用される Target Encoding という特徴量抽出 (Feature Extraction) の手法がある。 これは、ターゲット (目的変数) の情報に基づいて、カテゴリ変数ごとの期待値を説明変数として利用するもの。 Target Encoding には、いくつか…

子育てにかかる費用を公的データで調べる

一般的に、子どもを一人育てるのには 2,000 万円かかるとか言われている。 しかし、何も子どもが生まれた瞬間に 2,000 万円が必要になるわけではない。 もちろん、2,000 万円を均等に割った額が毎年かかるわけでもない。 そもそも、こういった数字はあくまで…

Python: 集約特徴量を作るための scikit-learn Transformer 互換クラスの実装例について

ふと、集約特徴量を作るための scikit-learn Transformer 互換な実装を巷であまり見かけないなと思った。 そこで、自作しているものを公開してみる。 使った環境は次のとおり。 $ sw_vers ProductName: macOS ProductVersion: 12.4 BuildVersion: 21F79 $ py…

Python: Streamlit を使って手早く WebUI 付きのプロトタイプを作る

Streamlit は、ざっくり言うと主にデータサイエンス領域において WebUI 付きのアプリケーションを手早く作るためのソフトウェア。 使い所としては、ひとまず動くものを見せたかったり、少人数で試しに使うレベルのプロトタイプを作るフェーズに適していると…

Python: 正の相互情報量 (PPMI) と特異値分解 (SVD) を使った単語の分散表現

(2021-02-02 追記): 共起行列の計算を NumPy の Integer array indexing を使った実装にした オライリーの「ゼロから作るDeep Learning ❷ ――自然言語処理編」を読んでいる。 この中に、カウントベースで計算する初歩的な単語の分散表現が紹介されていて、な…

Python: statsmodels で時系列データを基本成分に分解する

時系列データを扱うとき、原系列が傾向変動・季節変動・不規則変動という基本成分の合成で成り立っていると捉えることがある。 傾向変動は中長期的な増加・減少といった変化であり、季節変動は例えば 1 ヶ月や 1 年といった周期的な変化を指している。 不規…

Python: 中心化移動平均 (CMA: Centered Moving Average) について

以前から移動平均 (MA: Moving Average) という手法自体は知っていたけど、中心化移動平均 (CMA: Centered Moving Average) というものがあることは知らなかった。 一般的な移動平均である後方移動平均は、データの対応関係が原系列に対して遅れてしまう。 …

Python: 時系列データの交差検証と TimeSeriesSplit の改良について

一般的に、時系列データを扱うタスクでは過去のデータを使って未来のデータを予測することになる。 そのため、交差検証するときも過去のデータを使ってモデルを学習させた上で未来のデータを使って検証しなければいけない。 もし、未来のデータがモデルの学…

Python: Optuna を使って QWK の閾値を最適化してみる

最近、Twitter のタイムラインで QWK (Quadratic Weighted Kappa: 二次の重み付きカッパ係数) の最適化が話題になっていたので個人的に調べていた。 QWK は順序つきの多値分類問題を評価するための指標で、予測を大きく外すほど大きなペナルティが与えられる…

Python: Target Encoding のやり方について

データ分析コンペでは Target Encoding という特徴量抽出の手法が用いられることがある。 Target Encoding では、一般的に説明変数に含まれるカテゴリ変数と目的変数を元にして特徴量を作り出す。 データによっては強力な反面、目的変数をエンコードに用いる…

Python: pandas のデータ型をキャストしてメモリを節約してみる

pandas の DataFrame は明示的にデータ型を指定しないと整数型や浮動小数点型のカラムを 64 ビットで表現する。 pandas の DataFrame は、表現に使うビット数が大きいと、メモリ上のオブジェクトのサイズも当然ながら大きくなる。 そこで、今回は DataFrame …

Python: LightGBM で学習済みモデルを自動で永続化するコールバックを書いてみた

ニューラルネットワークを実装するためのフレームワークの Keras は LightGBM と似たようなコールバックの機構を備えている。 そして、いくつか標準で用意されているコールバックがある。 keras.io そんな中に ModelCheckpoint というコールバックがあって、…

Python: Keras の学習曲線をコールバックで動的にプロットする

Keras でニューラルネットワークの学習が進む様子は一般的にコンソールの出力で確認できる。 しかし、もっと視覚的にリアルタイムで確認したいと考えて、今回はコールバックと Matplotlib を駆使して可視化してみることにした。 使った環境は次の通り。 $ sw…

Python: LightGBM で Under-sampling + Bagging したモデルを Probability Calibration してみる

クラス間の要素数に偏りのある不均衡なデータに対する分類問題のアプローチとして、多いクラスのデータを減らすアンダーサンプリングという手法がある。 データをアンダーサンプリングしてモデルに学習させることで、評価指標が改善したりモデルの学習時間を…

Python: seaborn を使った可視化を試してみる

今回は、Python の有名な可視化ライブラリである matplotlib のラッパーとして動作する seaborn を試してみる。 seaborn を使うと、よく必要になる割に matplotlib をそのまま使うと面倒なグラフが簡単に描ける。 毎回、使うときに検索することになるので備…

Python: pandas でグループごとにデータをサンプリングする

取り扱うデータをサンプリングする機会は意外と多い。 ユースケースとしては、例えばデータが多すぎて扱いにくい場合や、グループごとに件数の偏りのある場合が挙げられる。 今回は pandas を使ってグループごとに特定の件数をサンプリングする方法について…

Python: CatBoost を使ってみる

今回は CatBoost という、機械学習の勾配ブースティング決定木 (Gradient Boosting Decision Tree) というアルゴリズムを扱うためのフレームワークを試してみる。 CatBoost は、同じ勾配ブースティング決定木を扱うフレームワークの LightGBM や XGBoost と…

Python: k-NN Feature Extraction 用のライブラリ「gokinjo」を作った

表題の通り、k-NN Feature Extraction という特徴量抽出の手法に使う「gokinjo」という Python のライブラリを作った。 今回はライブラリの使い方について紹介してみる。 github.com k-NN Feature Extraction で得られる特徴量は、Otto Group Product Classi…

Python: 機械学習における不均衡データの問題点と対処法について

機械学習における分類問題では、扱うデータセットに含まれるラベルに偏りのあるケースがある。 これは、例えば異常検知の分野では特に顕著で、異常なデータというのは正常なデータに比べると極端に数が少ない。 正常なデータが 99.99% なのに対し異常なデー…

Python: アンサンブル学習の Voting を試す

今回は機械学習におけるアンサンブル学習の一種として Voting という手法を試してみる。 これは、複数の学習済みモデルを用意して多数決などで推論の結果を決めるという手法。 この手法を用いることで最終的なモデルの性能を上げられる可能性がある。 実装に…

Python: Optuna で機械学習モデルのハイパーパラメータを選ぶ

今回は、ハイパーパラメータを最適化するフレームワークの一つである Optuna を使ってみる。 このフレームワークは国内企業の Preferred Networks が開発の主体となっていて、ほんの数日前にオープンソースになったばかり。 ハイパーパラメータ自動最適化ツ…

Python: Annoy の近似最近傍探索 (ANN) を試す

今回は Spotify の作った近似最近傍探索 (ANN: Approximate Nearest Neighbor algorithms search) ライブラリの Annoy を試してみる。 ANN は k-NN (k-Nearest Neighbor algorithms search) の一種で、厳密な解を追い求めない代わりに高いスループットが得ら…

Python: k-NN Feature Extraction について

k-NN Feature Extraction (k-近傍法を用いた特徴量抽出) という手法があるらしい。 これは、文字通り k-NN (k-Nearest Neighbor algorithm: k-近傍法) を特徴量の抽出に応用したもの。 興味深かったので、今回は自分でも Python を使って実装してみた。 手法…

Python: 特徴量の重要度を Permutation Importance で計測する

学習させた機械学習モデルにおいて、どの特徴量がどれくらい性能に寄与しているのかを知りたい場合がある。 すごく効く特徴があれば、それについてもっと深掘りしたいし、あるいは全く効かないものがあるなら取り除くことも考えられる。 使うフレームワーク…

IPv4 アドレスの値段

今回は IPv4 アドレスの値段や、その売買に関する動向について調べてみた。 TL; DR IPv4 アドレスは売買できる オークションにおける IPv4 アドレスの売買単価は値上がり傾向にある 2018 年 11 月 1 日現在、IPv4 アドレス一つあたり 17 ~ 20 USD ほどで取引…

Python: pandas-profiling でデータセットの概要を確認する

今回は pandas-profiling というパッケージを使ってみる。 このパッケージを使うと pandas の DataFrame に含まれる各次元の基本的な統計量や相関係数などを一度に確認できる。 最初にデータセットのサマリーを確認できると、その後の EDA (Exploratory Data…

リモートサーバの Jupyter Notebook を SSH Port Forwarding 経由で使う

一般的に Jupyter Notebook はローカルの環境にインストールして使うことが多い。 ただ、ローカルの環境は計算資源が乏しい場合もある。 そんなときは IaaS などリモートにあるサーバで Jupyter Notebook を使いたい場面が存在する。 ただ、セキュリティのこ…